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「忙しくて時間がない…」相続手続き、一人で抱えていませんか?
大切なご家族が亡くなられた深い悲しみの中、心も体も落ち着かない日々をお過ごしのことと存じます。
しかし、現実には待ってくれないのが相続手続きです。戸籍謄本の収集、銀行口座の解約、不動産の名義変更…。考えただけで気が遠くなるような、複雑で多岐にわたる手続きが山積みになっています。
特に、働き盛りで毎日お忙しくされている方にとっては、
- 「平日に休みを取って役所や銀行に行く時間なんてない…」
- 「仕事や子育てに追われて、手続きのことを考える余裕がない」
- 「そもそも、何から手をつけていいのか全く分からない」
- 「大切な人を亡くしたばかりで、今は何もする気になれない」
このように感じ、一人で途方に暮れてしまうのは、決してあなただけではありません。
そんな時、どうか一人で抱え込まないでください。
面倒で複雑な相続手続きの多くは、専門家が代行できます。ただし、法令上の制限により代行できない手続きもございますので、ご依頼いただく際には業務範囲を明確にご説明いたします。
この記事では、お忙しいあなたが心穏やかな日常を取り戻せるよう、相続手続きを専門家に代行してもらうメリットや費用、そして後悔しないための専門家選びのポイントを、相続の専門家である私たちが分かりやすく解説します。
【解決事例】お忙しい相続人様に代わり、相続手続きを丸ごと代行
当事務所にご相談いただいた、実際の事例をご紹介します。ご相談者様と同じようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。(※プライバシー保護のため、事例は内容を匿名化し、当該依頼者の書面による同意を得た上で掲載しています。)
先日、お母様を亡くされた40代のご長男が相談にいらっしゃいました。相続人はご長男のほか、ごきょうだいの計3名。遺産は複数の銀行預金、有価証券、ご自宅の土地建物という状況でした。ただ、有価証券の一部はどの証券会社に預けているか不明な点がありました。
ご長男は「毎日残業続きで手続きどころではないし、妹たちも仕事と子育てで忙しい。とにかく自分たちがやることは最小限にして、できる限り丸投げしたい」という切実なご要望をお持ちでした。
親御様の相続では、相続人であるお子様たちがお忙しい現役世代であることがほとんどです。お仕事の都合で役所や銀行に行く時間が取れない、ようやく時間ができても窓口で長時間待たされたり、書類の不備でやり直しを求められたり…。時間と手間ばかりかかり、精神的にも疲弊してしまうお気持ちは、私自身も経験があるため痛いほど分かります。
そこで当事務所では、相続手続きのほとんどを代行する「相続フルサポートサービス」をご提案しました。相続人の皆様にしていただくことは、基本的に以下の4点だけです。
- 必要な書類の一時預かり(対面での受領・原本確認)を行います。重要書類の保管方法、返却方針、紛失時の対応については契約書に明記し、適切に管理します。
- 当事務所が作成した委任状と遺産分割協議書への署名・捺印
- 印鑑証明書のご取得(マイナンバーカードがあればコンビニでも可能です)
- ご家族での遺産の分け方についてのお話し合い
これら以外の手続きは、すべて当事務所が代行できることをご説明すると、ご長男は大変安心されたご様子でした。手続きの進捗報告は、ご希望に合わせてメールやLINE、チャットワークなど柔軟に対応いたします。
本件で課題となっていた不明な証券会社については、専門家として「登録済加入者情報の開示請求」という手続きを行い、ネット証券会社に株式が預託されていることを突き止め、無事に手続きを進めることができました。幸い、相続人の皆様のご関係は良好で、遺産の分け方もスムーズに決まったため、その後の銀行口座の解約や不動産の相続登記も滞りなく完了しました。
当事務所では、このように相続人の方のお気持ちに寄り添い、ご負担をできる限り最小限にすること。そして、法令の範囲内で代行可能な手続きについては可能な限り対応するというスタンスで、日々の業務に取り組んでいます。なお、法令上の制限や本人確認が必要な手続きなど、代行が制限される場合があることについては、事前に業務範囲として明確にご説明いたします。
相続手続きの代行(丸投げ)で得られる3つのメリット
相続手続きを専門家に「丸投げ」することには、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的な3つのメリットをご紹介します。

1. 平日に休む必要なし!時間と心の余裕が生まれる
相続手続きの最大のメリットは、時間的・精神的な負担から解放されることです。
相続手続きの多くは、役所や金融機関、法務局の窓口が開いている「平日の日中」に行う必要があります。戸籍謄本を集めるために複数の役所を回ったり、銀行で何時間も待たされたり、慣れない書類作成に頭を悩ませたり…。お仕事をされている方にとって、これだけの時間を確保するのは至難の業です。
専門家に依頼すれば、こうした煩雑な手続きをすべて代行してもらえます。あなたは仕事を休む必要も、貴重な休日を潰す必要もありません。生まれた時間の余裕は、ご自身の心と体を休めたり、故人をゆっくりと偲ぶ時間に充てることができます。大切な方を亡くされた直後の大変な時期だからこそ、専門家を頼ることで得られる心の平穏は、何物にも代えがたい価値があるはずです。
2. ミスなく迅速に完了|複雑な手続きも正確に処理
相続手続きは、専門的な知識が求められる場面が数多くあります。例えば、古い戸籍謄本の解読、法律に則った遺産分割協議書の作成、複雑な不動産の名義変更(相続登記)など、一般の方がご自身で行うと、思わぬミスや見落としが発生しがちです。
もし書類に不備があれば、役所や法務局から何度も修正を求められ、かえって時間がかかってしまうことも少なくありません。
その点、経験豊富な専門家は、手続きの全体像と注意点を熟知しています。どこに、どのような書類を、どの順番で提出すればよいかを正確に把握しているため、結果として、ご自身で進めるよりも早く、そして確実に手続きを終えられる傾向にあります。ただし、法務局や金融機関の対応状況、相続人間の合意形成の進捗により、所要期間は変動する可能性があります。
3. 相続トラブルを予防|中立な専門家が円満な遺産分割を支援
残念ながら、相続をきっかけに親族関係が悪化してしまうケースは少なくありません。財産が絡むと、普段は仲の良い兄弟姉妹でも、感情的な対立が生まれやすくなります。
このような時、法律の専門家が中立的な第三者として間に入ることで、冷静な話し合いを促進する助けとなります。特定の相続人に手続きの負担が偏ることもなく、法律に基づいた公平な視点からアドバイスを行うため、相続人全員が納得感を持って遺産分割協議を進めやすくなります。
専門家に依頼することは、単に手続きを代行してもらうだけでなく、大切なご家族との良好な関係を守り、円満な相続を実現するための有効な手段でもあるのです。
相続手続きは誰に頼む?依頼先ごとの業務範囲と費用相場
「いざ専門家に頼もうと思っても、誰に相談すればいいのか分からない」というのも、よくあるお悩みです。ここでは、相続手続きに関わる主な専門家と、その業務範囲や費用相場を分かりやすく比較解説します。

依頼先 | 主な業務範囲 | 費用相場(目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
司法書士 | 戸籍収集、財産調査、遺産分割協議書作成、預貯金・不動産の名義変更など、相続手続き全般 | 遺産承継業務:25万円~ | 不動産の名義変更(相続登記)は独占業務。相続手続きの窓口として最適。 |
税理士 | 相続税の計算・申告、準確定申告 | 遺産総額の0.5%~1.0% | 相続税の申告が必要な場合は必須の専門家。 |
行政書士 | 戸籍収集、遺産分割協議書作成、自動車の名義変更など | 10万円~ | 書類作成が中心。不動産や預貯金の名義変更(登記・解約)の代理は不可。 |
弁護士 | 相続トラブルの交渉・代理、調停・審判の代理が主な業務となります。訴訟や高度な法的代理を必要とする紛争が生じた場合には、弁護士への依頼が必要となるケースが多くなります。 | 着手金20万円~+成功報酬 | 相続人間で争いがある(紛争)場合に頼れる専門家。 |
信託銀行 | 遺産整理業務全般 | 最低報酬100万円~ | 費用は高額になる傾向がある。司法書士や税理士への外注費が別途かかる場合も。 |
司法書士:不動産がある相続手続きの要
司法書士は、相続手続きにおいて中心的な役割を担う専門家です。その最大の理由は、不動産の名義変更(相続登記)を代理できる唯一の専門家だからです。
さらに、司法書士は「遺産承継業務」として、戸籍収集から財産調査、遺産分割協議書の作成、預貯金の解約・名義変更まで、相続手続きを丸ごと代行することができます。つまり、相続財産に不動産が含まれる場合、司法書士に依頼すれば、手続きの大部分をワンストップで任せることが可能です。
費用相場は、遺産の内容や相続人の数によって異なりますが、手続き一式を代行する「遺産承継業務」で25万円~が一つの目安となります。
税理士:相続税の申告が必要な場合に必須
相続財産の総額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告と納税が必要になります。この相続税の申告は、税理士の独占業務です。
申告期限は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内と定められており、期限を過ぎるとペナルティが課される可能性があるため注意が必要です。
費用は遺産総額に応じて変動するのが一般的で、遺産総額の0.5%~1.0%程度が目安とされています。当事務所では、相続税に強い税理士と緊密に連携しており、相続税申告が必要な場合でもスムーズにご紹介し、ワンストップで対応できる体制を整えています。
行政書士・弁護士・信託銀行との違い
その他の選択肢との違いも知っておきましょう。
- 行政書士:戸籍収集や遺産分割協議書の作成は可能ですが、不動産の名義変更(登記申請)や預貯金の解約手続きを代理することはできません。そのため、別途司法書士に依頼する必要があります。
- 弁護士:相続人同士で遺産の分け方を巡って争い(紛争)になってしまった場合に、代理人として交渉や調停・裁判を行える唯一の専門家です。トラブルがない段階で依頼すると、費用が割高になる可能性があります。
- 信託銀行:遺産整理業務として手続き全般を代行してくれますが、司法書士や税理士に比べて費用がかなり高額になる傾向があります。最低報酬が100万円以上に設定されていることが一般的です。
これらのことから、相続トラブルがなく、不動産を含む遺産の手続きをまとめて任せたい場合には、司法書士が最も適した相談先と言えるでしょう。
後悔しないために。相続代行の専門家選びでよくある失敗と注意点
せっかく専門家に依頼したのに、「こんなはずじゃなかった…」と後悔するケースも残念ながら存在します。ここでは、専門家選びでよくある失敗例と、そうならないための注意点をご紹介します。

失敗例1:追加料金が重なり、想定外の高額請求に
「相続手続き一式〇万円~」といった格安の広告を見て依頼したところ、後から「戸籍収集費用」「財産調査費用」「出張費」など、次々と追加料金を請求され、最終的に見積もりを大幅に超える金額になってしまった、というケースです。
【注意点】
依頼する前に、必ず総額での見積もりを提示してもらいましょう。そして、「どこまでの業務が料金に含まれていて、何が別料金になるのか」を具体的に確認することが重要です。料金体系について丁寧に説明し、書面で見積もりを出してくれる、誠実な事務所を選びましょう。
失敗例2:業務範囲が狭く、たらい回しにされた
「不動産の名義変更だけはやりますが、銀行の手続きはご自身でお願いします」というように、業務範囲が限定的な事務所に依頼してしまい、結局、他の手続きのために別の専門家を自分で探す羽目になった、という失敗例です。これでは「丸投げ」した意味がありません。
【注意点】
相談の段階で、相続手続き全体をワンストップでサポートしてくれるかを確認しましょう。特に、司法書士が提供する「遺産承継業務」は、手続き全般を包括的に代行するサービスです。また、相続税申告が必要になった場合に備え、税理士など他の専門家との連携体制が整っているかも確認しておくと安心です。
失敗例3:連絡が遅く、質問しづらい雰囲気だった
依頼したはいいものの、専門家からの進捗報告が全くなく、今どうなっているのか分からず不安な日々を過ごした、というケースです。また、「専門用語ばかりで説明が分かりにくい」「先生が忙しそうで、些細なことを質問しづらい」といったコミュニケーション不足も、不満や不信感に繋がります。
【注意点】
初回の無料相談などを活用して、担当してくれる専門家の人柄や話しやすさ、相性を確認することが非常に大切です。あなたの話を親身に聞いてくれるか、分かりやすい言葉で説明してくれるかを見極めましょう。また、連絡手段(電話、メール、LINEなど)が柔軟で、こまめに報告をくれる事務所を選ぶと、手続き完了まで安心して任せることができます。
いがり綜合事務所が「忙しいあなた」の相続手続きをまるごと代行します
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
相続手続きは、お忙しい現役世代の方が一人で乗り越えるには、あまりにも負担が大きいものです。
私たち、司法書士・行政書士・社会保険労務士 いがり綜合事務所(所在地:神奈川県川崎市川崎区宮前町12番14号 シャンボール川崎505号/代表司法書士:猪狩 佳亮(神奈川県司法書士会所属))は、神奈川県川崎市・横浜市を中心に、お忙しい皆様の相続手続きをサポートしています。
当事務所の主な特徴は以下のとおりです。
- 代表司法書士が最後まで一貫対応:最初のご相談から手続き完了まで、代表である私、猪狩が責任をもって直接対応します。途中で担当が変わることはありません。
- 夜間・土日祝日の相談に対応:お仕事で平日の日中にお時間が取れない方のために、平日19時や20時開始のご相談や、土日祝日のご相談にも柔軟に対応しています。
- オンラインでの対応も万全:Zoomなどを活用したオンラインでのご相談も可能です。ご連絡もLINEやチャットワークなど、ご希望の方法でスピーディに行います。
- 相続税にもワンストップで対応:相続税の申告が必要な場合は、当事務所が窓口となり、相続案件に精通した信頼できる税理士と連携して対応いたします。
何より大切にしているのは、あなたの不安な心に「安心」を届けること。そして、煩雑な手続きはすべて私たち専門家にお任せいただき、あなたは故人を偲ぶ大切な時間を取り戻していただくことです。
「何から始めればいいか分からない」「とりあえず話だけでも聞いてみたい」
どんな些細なことでも構いません。一人で抱え込まず、まずは当事務所の初回無料相談(60分程度)をご利用ください。有料サービスへの移行を無理におすすめすることは一切ございませんので、ご安心ください。あなたからのご連絡を、心よりお待ちしております。

司法書士・行政書士・社会保険労務士いがり綜合事務所の司法書士 猪狩 佳亮(いがり よしあき)です。神奈川県川崎市で生まれ育ち、現在は遺言や相続のご相談を中心に、地域の皆さまの安心につながるお手伝いをしています。8年の会社員経験を経て司法書士となり、これまで年間100件を超える相続案件に対応。実務書の執筆や研修の講師としても活動しています。どんなご相談も丁寧に伺いますので、気軽にお声がけください。