このページの目次
横浜市での相続、何から始める?専門家が悩みに答えます
ご家族が亡くなられ、深い悲しみの中、横浜市で相続手続きを始めようとしているけれど、「一体何から手をつければいいのか…」と途方に暮れてはいませんか。多数の相続案件に携わっていると、多くの方が同じ悩みを抱えていらっしゃいます。
「何から手をつければいいのか分からない」
「誰に、どの役所に相談すればいいのか見当もつかない」
「市役所・年金事務所・法務局を行き来して、心身ともに疲れてしまった」
というお声は、私たちが日々お受けする、とても切実なものです。手続きの入口でつまずき、不安な気持ちでいっぱいになるのは、決してあなただけではありません。
ご安心ください。この記事は、そんなあなたのための「道しるべ」です。横浜市での相続手続きについて、「いつまでに」「どこで」「何をすればいいのか」を、専門家の視点から一つひとつ丁寧に解説していきます。この記事を読み終える頃には、やるべきことの全体像が明確になり、次の一歩を具体的に踏み出せるようになっているはずです。まずは一緒に、全体像から確認していきましょう。
【保存版】横浜市の相続手続き全体像|やることリスト&期限マップ
相続手続きは、まるでゴールの見えないマラソンのように感じられるかもしれません。しかし、全体の流れと期限を地図のように把握しておけば、落ち着いて一つずつ進めていくことができます。まずは、この「やることリスト&期限マップ」で全体像を掴みましょう。この後の章で、それぞれのステップを詳しく解説していきます。

| 期限の目安 | 主な手続き | 主な窓口(提出先) |
|---|---|---|
| 死亡後7日以内 | 死亡届・火葬許可申請 | 横浜市の各区役所 |
| 死亡後10日~14日以内 | 年金受給停止手続き | 年金事務所 |
| 健康保険・介護保険の資格喪失手続き | 横浜市の各区役所 | |
| 世帯主の変更届 | 横浜市の各区役所 | |
| 3ヶ月以内 | 相続放棄・限定承認の申述 | 家庭裁判所 |
| 4ヶ月以内 | 所得税の準確定申告・納税 | 税務署 |
| 10ヶ月以内 | 相続税の申告・納税 | 税務署 |
| 3年以内 | 相続登記の申請(義務化) | 法務局 |
| 期限なし(速やかに) | 遺言書の検認 | 家庭裁判所 |
| 期限なし(速やかに) | 遺産分割協議 | (相続人間で) |
| 期限なし(速やかに) | 預貯金・有価証券等の名義変更 | 各金融機関など |
このテーマの全体像については、相続手続きの代行(費用相場・専門家選び)で体系的に解説しています。
【STEP1:死亡直後の手続き】横浜市の窓口と必要書類
ご家族が亡くなられてから約2週間は、特に期限が短い手続きが集中します。まずは落ち着いて、目の前の3つの手続きから進めていきましょう。専門家としてのアドバイスですが、この段階で区役所へ行く際に、亡くなった方の「住民票の除票」や「戸籍謄本」を数通取得しておくと、後の年金や銀行の手続きがスムーズに進みますよ。
① 死亡届・火葬許可申請:各区役所の戸籍課へ
最初に行うべき手続きは「死亡届」の提出です。これを行わないと火葬ができないため、最も優先度が高い手続きとなります。
- 提出期限:死亡の事実を知った日から7日以内
- 提出先:亡くなった方の「本籍地」、届出人の「所在地」、または亡くなった場所のいずれかの市区町村役場。横浜市の場合は、いずれかの区役所戸籍課となります。
- 必要なもの:
- 死亡届(通常、死亡診断書または死体検案書と一体になっています)
- 届出人の印鑑(認印で可)
死亡届を提出すると、引き換えに「火葬許可証」が交付されます。この許可証は火葬の際に必要となる大切な書類です。横浜市の各区役所では、夜間や休日でも「夜間・休日受付窓口」で死亡届の受付をしていますので、万が一の場合もご安心ください。
| 区役所名 | 電話番号 | 区役所名 | 電話番号 |
|---|---|---|---|
| 鶴見区役所 | 045-510-1818 | 港南区役所 | 045-847-8484 |
| 神奈川区役所 | 045-411-7171 | 保土ケ谷区役所 | 045-334-6262 |
| 西区役所 | 045-320-8484 | 旭区役所 | 045-954-6161 |
| 中区役所 | 045-224-8181 | 磯子区役所 | 045-750-2323 |
| 南区役所 | 045-341-1212 | 金沢区役所 | 045-788-7878 |
| 港北区役所 | 045-540-2323 | 戸塚区役所 | 045-866-8484 |
| 緑区役所 | 045-930-2323 | 栄区役所 | 045-894-8181 |
| 青葉区役所 | 045-978-2323 | 泉区役所 | 045-800-2323 |
| 都筑区役所 | 045-948-2323 | 瀬谷区役所 | 045-367-5656 |
より詳しい情報については、横浜市の公式ページもご参照ください。
参照:死亡届 – 横浜市
② 年金受給停止手続き:管轄の年金事務所へ
亡くなった方が年金を受給していた場合、速やかに年金の受給を止める手続きが必要です。これを忘れると、年金を多く受け取りすぎてしまい、後で返還手続きが必要になることがあります。
- 提出期限:国民年金は14日以内、厚生年金は10日以内
- 提出先:亡くなった方の住所地を管轄する年金事務所
- 必要なもの:
- 年金受給権者死亡届(※日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は原則不要)
- 亡くなった方の年金証書
- 死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、死亡診断書のコピーなど)
また、亡くなった方がまだ受け取っていない年金(未支給年金)がある場合は、生計を同じくしていた遺族が請求できる場合があります。この手続きも同時に年金事務所で行えますので、忘れずに確認しましょう。

横浜市内を管轄する年金事務所は以下の通りです。
| 年金事務所名 | 管轄区域 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 横浜中年金事務所 | 中区、西区、磯子区、金沢区 | 045-641-7501 |
| 横浜西年金事務所 | 保土ケ谷区、旭区、泉区、瀬谷区 | 045-311-5533 |
| 港北年金事務所 | 港北区、緑区、青葉区、都筑区 | 045-546-8888 |
| 鶴見年金事務所 | 鶴見区、神奈川区 | 045-521-2641 |
| 戸塚年金事務所 | 南区、港南区、戸塚区、栄区 | 045-881-1201 |
手続きの詳細は、日本年金機構のウェブサイトでも確認できます。
参照:年金を受けている方が亡くなったとき|日本年金機構
③ 健康保険・介護保険の手続き:各区役所の担当課へ
健康保険証や介護保険証の返却と、資格喪失の手続きも必要です。これらの手続きは、お住まいの区役所の担当課(保険年金課など)で行います。
- 提出期限:14日以内
- 提出先:お住まいの区役所の保険年金課など
- 必要なもの:
- 資格喪失届
- 亡くなった方の健康保険証、高齢受給者証、介護保険被保険者証など
- 届出人の本人確認書類
この手続きの際に、ぜひ覚えておいていただきたいのが「葬祭費」の申請です。横浜市の国民健康保険または後期高齢者医療制度に加入していた方が亡くなった場合、葬儀を行った方(喪主)に対して5万円が支給されます。申請しないと受け取れないお金ですので、忘れずに手続きを行いましょう。申請期限は葬儀の翌日から2年です。川崎市の例ですが、葬祭費の制度は多くの自治体で設けられています。
【STEP2:遺産分割と相続登記】横浜市の管轄法務局一覧
死亡直後の手続きが落ち着いたら、次に取り組むべきは遺産の全体像を把握し、誰が何を相続するのかを決める「遺産分割協議」と、不動産の名義変更である「相続登記」です。特に相続登記は、法改正により義務化され、非常に重要性が増しています。
相続登記とは?2024年から義務化、怠ると過料も
相続登記とは、亡くなった方が所有していた土地や建物などの不動産の名義を、相続人に変更する手続きのことです。これまでは任意の手続きでしたが、所有者不明の土地が増え社会問題化したことから、2024年4月1日から法律で義務化されました。
具体的には、「不動産を相続(取得)したことを知った日から3年以内」に相続登記の申請が義務となり、正当な理由なく手続きを怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。この法改正について、詳しくは法務省の特設ページでも解説されています。
横浜市の不動産はどこで登記?管轄法務局を完全網羅
相続登記の申請先は、不動産の所在地を管轄する法務局です。横浜市内の不動産であっても、区によって管轄の法務局が異なりますので注意が必要です。ご自身の不動産がどの法務局の管轄か、下記の一覧でご確認ください。
なお、法務局での登記相談は予約が取りにくい状況もありますので、早めに準備を始めることをお勧めします。

| 法務局名 | 管轄区域 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 横浜地方法務局(本局) | 中区、西区、南区 | 045-641-7461 |
| 神奈川出張所 | 神奈川区、鶴見区 | 045-431-5353 |
| 金沢出張所 | 金沢区、磯子区 | 045-781-5445 |
| 港北出張所 | 港北区、都筑区 | 045-541-2338 |
| 戸塚出張所 | 戸塚区、泉区 | 045-871-3311 |
| 栄出張所 | 栄区、港南区 | 045-894-2200 |
| 旭出張所 | 旭区、瀬谷区、保土ケ谷区 | 045-365-1121 |
| 青葉出張所 | 青葉区、緑区 | 045-973-2020 |
法務局の管轄区域は変更されることもあるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。
参照:横浜地方法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧
より具体的な手順については、横浜の団地の相続登記が複雑になりやすいケースをご覧ください。
【STEP3:相続税の申告】横浜市の管轄税務署一覧
遺産の総額によっては、相続税の申告と納税が必要になる場合があります。これは全ての相続で必要なわけではありませんが、期限が厳格に定められているため、対象になるかどうかを早めに確認することが重要です。
相続税はかかる?基礎控除の計算方法をチェック
相続税の申告が必要になるのは、遺産の総額が「基礎控除額」を超える場合です。基礎控除額は以下の式で計算できます。
基礎控除額 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人だった場合、基礎控除額は「3,000万円 + (600万円 × 3人) = 4,800万円」となります。遺産の総額が4,800万円以下であれば、原則として相続税の申告は不要です。
ただし、生命保険金や死亡退職金には非課税枠があったり、「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」といった特例を適用することで納税額がゼロになる場合でも、申告自体は必要になるケースがあります。ご自身のケースで相続税の申告が必要かどうかの判断は複雑なため、専門家への相談をおすすめします。国税庁のウェブサイトでも相続税の計算方法が解説されています。
申告先はここ!横浜市を管轄する税務署まとめ
相続税の申告と納税は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内」に行う必要があります。申告先は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する税務署です。横浜市内にお住まいだった方の場合は、以下のいずれかの税務署が窓口となります。
| 税務署名 | 管轄区域 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 神奈川税務署 | 神奈川区、港北区 | 045-544-0141 |
| 鶴見税務署 | 鶴見区 | 045-521-7141 |
| 戸塚税務署 | 戸塚区、泉区、栄区 | 045-863-0011 |
| 保土ケ谷税務署 | 保土ケ谷区、旭区、瀬谷区 | 045-331-1281 |
| 緑税務署 | 緑区、青葉区、都筑区 | 045-972-7771 |
| 横浜中税務署 | 中区、西区 | 045-651-1321 |
| 横浜南税務署 | 南区、港南区、磯子区、金沢区 | 045-789-3731 |
相続税に関する相談や申告は、上記の税務署で行うことができます。
参照:税務署所在地・案内(神奈川県)|東京国税局
手続きに迷ったら?横浜市で頼れる専門家の選び方
ここまで横浜市の相続手続きの窓口を解説してきましたが、「やっぱり自分一人で全部やるのは大変そうだ…」と感じられた方も多いのではないでしょうか。相続手続きは多岐にわたり、専門的な知識も必要となるため、専門家の力を借りることは非常に有効な選択肢です。
では、誰に相談すればよいのでしょうか。一般的に、以下のような役割分担があります。
- 遺産分割協議書の作成や相続登記 → 司法書士
- 相続税の申告 → 税理士
- 相続人間での争いごと(調停・審判など) → 弁護士
- 許認可の承継や自動車の名義変更 → 行政書士
それぞれの専門家がいますが、相続手続きでは複数の専門家の協力が必要になることも少なくありません。良い専門家を選ぶためには、以下の3つのポイントをチェックすることをお勧めします。
- 相続分野の実績が豊富か:ホームページなどで相続案件の実績数を確認しましょう。
- 料金体系が明確か:事前に見積もりを提示し、分かりやすく説明してくれるか。
- コミュニケーションがしやすいか:親身に話を聞き、専門用語を使わずに説明してくれるか。
当事務所は、司法書士・行政書士・社会保険労務士の資格を持つ専門家が、相続に関するお悩みをワンストップでサポートしています。死亡直後の年金や健康保険の手続きから、遺産分割協議、そして不動産の名義変更(相続登記)まで、一貫してお手伝いが可能です。また、相続税の申告が必要な場合には、相続に強い税理士と連携して対応いたします。
「何から相談していいか分からない」という段階でも全く問題ありません。まずは無料相談をご利用いただき、あなたの状況をお聞かせください。私たちが、あなたの不安を安心に変えるお手伝いをいたします。

司法書士・行政書士・社会保険労務士いがり綜合事務所の司法書士 猪狩 佳亮(いがり よしあき)です。神奈川県川崎市で生まれ育ち、現在は遺言や相続のご相談を中心に、地域の皆さまの安心につながるお手伝いをしています。8年の会社員経験を経て司法書士となり、これまで年間100件を超える相続案件に対応。実務書の執筆や研修の講師としても活動しています。どんなご相談も丁寧に伺いますので、気軽にお声がけください。
